世界自然遺産 小笠原諸島  
 父島・千尋岩(ハートロック)トレッキング    ハートロックの説明
    
日程:2018年11月23日(日) 小笠原旅行:11/21〜26   (掲載日:2019年1月10日)


登山口から歩き出す※

小さな黄色の花※

剥き出しの急斜面※

林の中の道※

衝立山から海を見る※

道を下って行く※

千尋岩の上部広場※

南島方面の眺め※

眼下の海面を見る※

ムニンシラガゴケ※

日本軍の遺跡※

ガジュマルの巨樹※

アカガシラカラスバト※

急斜面に野ヤギを発見※

道脇で咲いていた花※

 *写真はクリックすると大きくなります。 ※付きは拡大写真をclickで更に拡大する。  ハートロックトレッキングコース図


父島の南端にあるハートロックは森林生態系保護地域を通るのでガイドツアーでなければ行くことができない。9時にガイドのK氏が車で宿に向かえに来た。今日の参加者は私一人だった。15分くらいで小港の駐車場に着き、少し歩いて登山口に行く。登山口ではマットで靴の泥を落とし、粘着テープでズボンの裾を清掃した。森林生態系保護地域内に外来種の種等が持ち込まれるのを防ぐ措置である。また、入山者の数をカウントする仕掛けが面白い。行き先別、人数・種別(島民、ガイド、調査、旅行者 等別)に、石やサンゴを入れるようになっていた。

9:30スタート。天気は薄曇り。緩い坂を登っていく。小さな黄色の花の群落がある。山肌が剥き出しの急斜面があり、ガイドは「父島は火山島で土壌が薄く、ノヤギ(野山羊)が草を食べ尽くしてこうなった。」と説明する。ガイドが外来種トカゲのグリーンアノールを見つけた。父島はこのトカゲが増えすぎて昆虫が絶滅した状態らしい。ほかにも、カタツムリを食べるクマネズミの繁殖が大問題で、野ネコの鳥類被害も深刻だという。道脇の樹木は亜熱帯らしく奇妙に曲がりくねったものがあるが、地面が乾いているのか?下草も生えてない。11:10コーズ最高地点の衝立山(298m)に到着し、展望が開けて千尋岩の上部広場が見えた。ここから下って行く道脇には草花やシダ類が生え、亜熱帯らしい道である。戻ってくるグループとすれ違った。11:25千尋岩の上部に到着。草も生えて無い広場は赤茶けた鉄分混じりの土だ。先着の5、6人が休憩していた。目の前の水平線が灰色で不鮮明なのが残念だ。崖端に危険を示す石の列が置かれ、崖下を覗くのは止めた。海面に白波が見える。パノラマ写真昼食時に、ガイドから小笠原の自然保護などの話を聞いた。

12:10来た道を戻る。ガイドは「時間に余裕があるので衝立山の先で別ルートを下る。」と言う。綺麗な黄緑色の苔(ムニンシラガゴケ) が生えている。日本軍のレーダー基地跡、トラックの残骸等がある。13:25ガジュマルが繁った広場に着き休憩。放棄された集落跡でガジュマル(外来種)が巨大化して不気味だ。このトレッキングにおいて最も異次元・衝撃的な光景だった。この先で、ガイドが道脇に固有種アカガシラカラスバトを発見し、地面を歩き回る様子を観察できた。これでは野ネコに食べられてしまうなぁと思った。ガイドは脚輪がない鳥なので見た場所を報告すると言う。登山口近くに戻ると、山の急斜面にノヤギ5、6匹を発見。退治すべき外来種だが子ヤギは可愛い。15:10登山口に着き、宿まで送ってもらった。 (記 松井敏夫)
      
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