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朝一番の飛行機で一路福岡へと向かう。天気が今一つで雲の多い曇天ではあったが、雨にはならない様で、空港でレンタカーを借り一山登る事にした。目指したのは宝満山。大宰府の裏手にある山で、福岡に住む人にとっては手軽に登れる地元の山になっていて、東京でいえば高尾山の様な存在でもある。登山口へと向かう内山林道まで入り、此処から歩き始めることにした。
山頂への道は、縁結びの神として全国から人が訪れる宝満宮窯門神社の裏手から始まる。内山林道から登山口へと向かう道を暫く歩くと、立派な石の鳥居が現れた。鳥居を潜ると石の階段が始まり、いよいよ登山道になる。ただ登山道とは云っても、登拝の道でもある事から古から多くの人が訪れたのであろう、石が敷き詰められている場所が多かった。
鳥居を潜ってから自然石の階段を登るが、胸突八丁の「百段がんぎの石段」を登り切ると、中宮跡に辿り着く。石段は高低差が大きい場所もあり、普通の登山道を登るより疲れる感じがした。ただ土の道だと、大勢の人が歩くと掘れてしまう事から、道を維持するためにも石を敷き詰めるのは意味がある。石段の脇には太い杉が植えられていて、いかにも修験道らしい道でもあった。
中宮から少し歩くと、石室を通過。この辺りが、修験の山の業場らしい雰囲気を残す羅漢道だ。そして最後のひと登りで上宮の社の建つ宝満山の山頂に到着した。社の後ろには、四角い巨石があり、これが宝満神社の御神体の様でもあった。社の周辺は平らな場所で、たくさんの登山者が昼食をとっている。視界が開け筑紫平野が一望できる場所でもあり、曇天なのが残念だった。地元に溶け込んだ身近な山である宝満山、今度は天気の良い日に訪ねてみたいものである。
(記 平尾 肇)
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