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上田の独鈷山は里山の易しい山の認識を持っていましたが、低山ながら意外としっかりとした山歩きが出来る頂でした。
花山湖の管理棟近くのスペースに車を停め、装備を固めて堰堤を歩き始めます。登山口は堤の対岸から東に道路を下った処にありますが、道路は両側から伸びた雑草に覆われていて、漸く歩く幅が開いている程度。登山口も木々に覆われていて、枝木を潜って漸く標識を確認出来ました。刈払いがされていない様で、訪れる登山者も少なそう。沢沿いの片斜面の踏み跡を辿って進んで行くと、登山口から10分程度で沢の渡渉点が現われます。対岸へ渡り直ぐ渡り返すのですが、対岸から渡り返す前に木に結ばれた赤テープが少し沢から離れた木に結ばれていて、そのまま対岸を登りかけそうになりました。急に踏み跡が弱くなり変だと思い、改めて沢の反対側を確認すると赤テープを発見。沢を渡り返して事無きを得ましたが、今日の山はルートを慎重に辿る必要がありそうです。
沢筋に沿って登ってゆくと、沢は何時しか涸沢となり、沢の二股を通過。急斜面への取付き前に一本立てます。赤テープを辿りながら左側の沢筋の急斜面に取付くと、登山道は一気に高度を上げます。稜線から左へと伸びる尾根筋を登って行くのですが、独鈷山の山頂までは結構大きなアップダウンがありました。小ピークを最初は北側、次は右側を捲く様にルートが付けられていますが、何れも赤テープがしっかり付いているので確認しながら進めば問題はないでしょう。稜線へ出て50分程で、宮沢集落から南斜面を登ってくる登山道と合流。宮沢からの道の方がしっかりつと踏まれていて、標識も明瞭。今は宮沢から登る人の方が多いのかもしれません。
合流地点から少し上ると広場に出て、此処から数分の登りで独鈷山の山頂へ出ました。山頂には祠があり、北側、南側と視界が開けていて、上田平を見下ろし、美ヶ原から北アルプスまで望める筈なのですが、残念ながら雲が多く期待の展望は得る事が出来ませんでした。下山路は往路を戻るのですが、要注意店点が一か所。「山頂まで25分」の標識から少し下った処で尾根が左右に分かれます。登山道は大きく左へ曲がり左の尾根を下るのですが、油断していると真直ぐ進みそうになります。この日は偶然、登ってくる登山者とこの地点で遭遇(この日山で唯一会った登山者)し、ルートを外すことはありませんでしたが、注意が必要な場所です。
里山ながら、しっかりとした山歩きが出来る独鈷山。今度は天気の良い時に、南側の宮沢集落からも登ってみたいものだと思う頂でした。
(記 平尾 肇)
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