山旅の記録
(シニア百014)

    中岳・四角岳  -三県境の頂に登る
    日程:2012年9月29日 
      (掲載日:2025年9月
20日)


雲のたれ込める四角岳

四角岳登山口

四角岳の山頂

秋田側への登山道分岐

中岳の山頂

 *写真はクリックすると拡大します。 


 四角岳・中岳は、シニア百山の中でも珍しい三県境の山で、ほかには仏ヶ仙があるくらいである。
 田山から荒れたオフロードの道で山越えをして、花木林道からナグレ沢林道へ。漸く登山口に着くと、今にも一雨来そうなので合羽上下を装着する。歩き始めたのは10時28分。ブナ林を沢伝いに行く。ほぼ平坦な道である。一投足で「頂上まで2.9km」標識に出た。分岐を右にとると、「2.0km」標識。ここから山道となった。ウメバチソウとリンドウがたくさん咲いている。やや急登となった。濡れるのを厭わずササを分けて登った。尾根に突き上げると、「1.0km」標識が現われる。右手から道が合流し、低灌木の尾根道になると、ほどなく山頂の一角に飛び出した。朽ちかけた標柱があるが、読むことができない。水浸しの道をさらに奥に行くと、四角岳の山頂だった。11時46分。1時間18分のアルバイト、林道の苦労に比べるとひどくあっけなかった。

 一休みして中岳に向かう。鞍部に下ると、十字路となっている。右から秋田側の不老倉登山口からの道が上って来ており、左は岩手県側の切通林道からの道となっている。いずれもよく手入れされているようだった。ササを搔き分けるようにして登るのでびっしょり濡れた。合羽は防水が切れかかっているようで、休むと濡れたシャツが冷たい。急登しばしで中岳に着いた。こちらの方が標高が高く、一等三角点標石が埋設されている。猿田彦の像も置かれているが謂れは分からない。『新・分県登山ガイド2岩手県の山』には「岩手山以北の名山、八甲田連峰や岩木山まで眺望できる」とあるが、ガスに包まれて何も見えない。10分ほど休んで、四角岳に引き返した。天候の所為もあろうがだれにも会わない静かな山だった。
                              

                                          (記 山本 進吾)