「原三角測点」の白髪岩を尋ねて (日程: 2010年5月9日) (掲載日 2010年5月20日) | |
*写真はクリックすると大きくなります。 5月9日(日)、最初に秩父の城峰山(1038m)に登り、その後西上州の白髪岩(1512m)に登った。明治時代の三角測量の基点となった「原三角測点」は、現在3基しか見つかっていないらしい。白髪岩の山頂の他には雲取山と新潟の米山だけである。 芝桜で有名な秩父の羊山公園へ行く大勢の観光客に混じって西武秩父駅で降りる。駅前で落ち合った瀧澤会員の車に乗る。約50分で山中にひっそり佇む城峰山神社に着いた。平将門伝説のある神社は屋根の妻木や欄間の彫刻などが凝っていた。 そこから少し登ると、一等三角点とパラボラアンテナ併設の展望台がある山頂である。五月晴れの中に、新緑に萌える秩父山地や甲武信岳・浅間・赤城などをはっきり見渡せた。 その後、白髪岩を目指す。東側の石間峠から北西へ狭い林道を20km程下って、山間の万場町に出る。更に県道富岡万場線を走り、塩沢ダム、塩沢峠(1074m)を越して御荷鉾スーパー林道に入る。途中のゲートを開閉して進み、幾つか小さな峠を越して杖植峠付近に車を置いた。 そこから赤テープのある笹道をかきわけて尾根道を登る。小ピークを2つ越えると直登ルートの標識があった。途中の岩場ではピンク色のツツジの花が綺麗だった。一登りすると、木立に囲まれた山頂に目当ての立派な標石があった。標石の正面に「原三角測点・内務省地理局・明治十五年十月」と彫字あり。古いものにはロマンがあり、出会った喜びは大きかった。帰りは明瞭でない巻道を戻ったが、車の所まで約30分。この山は笹が茂らない時期が良いだろう。帰路に赤久縄山(1522m)の一等三角点を再訪し、県道富岡万場線を北側に下って富岡ICから関越道に入って帰宅した。(青木広茂 記) (注)城峰山(ジョウミネサン)、白髪岩(シラガイワ)、赤久縄山(アカグナヤマ) |