カナダ・ウイスラーの夏 -- 山と氷河と花 --
                           
  ( 掲載日: 2009年8月9日 )

ウィスラー概念図

ゴンドラ乗り場

ウィスラーの山頂

左がブラッコム山

ゴンドラの中から

ランデブーロッヂのテラス

ランデブーロッヂから
ウィスラー山のフェラータ(写真はWAGBのHPより)

ロスト湖

ホテルの窓から
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 2010年冬季オリンピックの開催地ウィスラーは、バンクーバーからほど近く、北米屈指のスキーリゾートとして人気が高い。だが、私はむしろホテル代が冬より大幅に安い夏に興味があった。今夏たった3泊で訪れたが、爽やかな夏の素晴らしい高原リゾート地だった。

 7月1日。カナダ東海岸旅行の帰路バンクーバーで 途中下車し、空港発14時のバスでウィスラーへ直行した。バンクーバーとウィスラーを結ぶ99号線は、別名「Sea to Sky Highway」と云われるが、初めはジョージャ海峡の海岸線をくねくね走り、中間地点のスコーミッシュ町辺りから山間へ入る。オリンピックを控え道路整備が進んでいたので、アクセスは更に便利になるだろう。ウィスラーの中心地ウィスラー・ビレッジのホテルに16時半着。濃い緑と山に囲まれ、ログハウス風のホテルやレストランが集中する瀟洒な街は観光客で賑わっていた。

 翌2日(木)。快晴。きらきら光る山並が眩しい。部屋で簡単な朝食をとる。カナダの宿は殆ど朝食がないが、部屋にコーヒーメーカー、宿によっては電子レンジもある。近くにスーパーがあったので特に不便はなかった。
 ウィスラー・ビレッヂ・ゴンドラの乗場へ9時に行ったら、夏季(5/16〜9/7)の運行開始は10時だった。それまでパンフレットなどを集め情報収集に費やした。一番のゴンドラで上部駅(標高1850m)へ上がると、眼前にウィスラー山頂(2,181m)が迫る。山頂近くまで登るピークエキスプレス・リフトに乗る予定でいたら止まっていた。朝は雪面が固くて危ないからだろうか。午後には動くらしいが、乗るのは止めて、辺りをハイキングした。

 東方にフィッツシモン谷を挟んでブラッコム山(2,248m)が聳え、氷河を抱く山々が連なっている。スキー場はウィスラー山とブラッコム山の北斜面で、南側には広大なガルバルディ州立公園の山並が見える。眼下には青緑色の湖、樹海、草原・・が強い陽射しに輝いていた。ラウンドハウス・ロッヂで昼食をとり、午後は昨年12月完成の「Peak 2 Peak Gondola」でブラッコム山へ移動した。2山を繋ぐゴンドラの長さは4,400mで世界一。

 ウィスラー山やブラッコム山から州立公園一帯には多くのハイキングコースがある。当地には日本人経営のツアー会社があり、日本語によるハイキングツアーなどを行っている。また、ウィスラー山岳ガイド案内所(Whistler Alpine Guide Bureau=WAGB)では、Hiking, Scrambling, Ferata, Mountaineering, Rock Climbing などのガイドをやっている。
 ここにはハイキングから登山まで、好みに応じた多岐に亘る選択肢がある。山歩きの時期は残雪が少なくなる7月中旬以降が良いだろう。(吉田博至 記)