オーストラリアのコジオスコ山登頂
 (深田クラブ創立35周年記念海外山行)  
       日程:2009年1月8日〜15
日  (掲載日:2009年3月8日)

登山

鉄網の敷かれた道

山頂で全員集合

スノーディジーの花
   *上の写真はクリックすると大きくなります
 ●創立35周年記念海外山行に参加して、セブンサミット(7大陸の最高峰)(注1)の一つであるオーストラリアの最高峰コジオスコ山(2228b)に登った。
 昨年コジオスコ山に登られた三井会員(注2)より、シドニー在住のKIツァー・オーストラリア代表黒沢亜都志氏を紹介され、同氏の案内で1月11日全員無事登頂することができた。その他シドニーやキャンベラの市内観光、ブルーマウンテンズ゙のトレッキングなど多彩な内容だったが、ここではコジオスコ山行について述べる。

 シドニーからマイクロバスで首都キャンベラまで3時間半、そこから更に3時間余りで登山口のスレドボに着く。ここは一大スキーリゾート地でロッジやリフトが立ち並んでいるが、夏場とあって閑散としていた。アルパインホテルに宿をとり、翌朝1本だけ動いている4人乗りリフトで1370m地点から1930m地点まで一気に上がる。生憎の曇り空でリフトでは夏とは思えぬほど冷たい風だった。

 リフトを降りてしばらく石畳の遊歩道を行くとすぐに、鉄格子といった感じの鉄網が敷かれた道がゆったりと伸びて山頂近くまで続く。幅は180cmほどあり、すれ違ってもはみ出す心配はなく、環境保護は完璧である。周りは、スノウデイジー、ビリーボタン、スプーンディジーなどなど、白、赤、黄色の美しい花が一面に咲いてどこまでも続く。樹林のない裸山の一本道、景色の変化は乏しいがお花畑に慰められる。

 ルックアウト(展望台)に着くと、正面になだらかな山容のコジオスコ頂上が見えたが、すぐ雲に隠れてしまった。頂上直下のローソンパスで鉄網ともお別れ、黒いビニールの網で覆われた遊歩道になる。大きな山頂部をぐるりと一回りして頂上に着く。山頂には石柱が1本立ち、若者達で賑わっていた。周辺に際立った山はなく、広々とした山並みを展望する。

 殆どの人は元の道を戻るが、我々はシャロッテパスまでの長い縦走を始めた。お花畑に囲まれたゆったりとした砂利道を下る。いつの間にか空模様が怪しくなり、雨が降り出し雷鳴が近づいてくる。「稜線より川沿いを歩く方が安全」とのガイドの提案に従い、急斜面を下って草原を歩く。お花畑とは言え、道なき道を歩き、いくつもの枝沢を渡ってようやく遊歩道に辿り着き、最後に急な坂を登って待機していた車に戻った。振り返れば思わぬ草原歩きとなった広大なお花畑が目の前に広がっていた。(本文 伊東守、写真 小林晃)

(参加者)小林、村瀬、北村、並木、渡辺(欣)、伊藤(清)、梶田、伊東夫妻、鴨下夫妻、岩崎、松崎、瀧澤 以上14名。

(注1) 7大陸の最高峰は、エベレスト8848m(アジア)、アコンカグア6960m(南米)、
   マッキンリー6194m(北米)、 キリマンジャロ5895m(アフリカ)、エルブルース5642m(ヨーロッパ)、
   ビンソンマシフ4897m(南極)、コジオスコ2228m(オーストラリア)の7座。
(注2) 当HPの「山旅の思い出43」も併せてご参照ください。