山旅の宿いろいろ 
    チロルとドロミテ

 海外の個人旅行で一番気掛かりなのは、宿が未定の場合の宿探しであり、反面また期待と面白味がある。未知の土地に行くときには、なるべく早い時刻に到着し早めに宿を決めるのが得策。残りの時間で付近の地理を頭に入れたり翌日の山歩きのための下調べに使いたい。チロル(オーストリア)やドロミテ(北イタリア)ではどんな田舎の町に行っても旅行者のための案内所(“I”のマーク)がある。

 そこに行き希望を言えば、見合ったホテルなり民宿を紹介してくれる。時間があれば付近を歩いてみるのも良い。「空室あり」の看板が出ている民宿を見つけることもできるし、これはと思われるホテルなり民宿があれば飛び込みであたってみるのもいいだろう。たいがいはOKだ。山歩きについては会報61号に拙文を載せるので、ここではいろいろな宿へのアプローチなどを少々。

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ペンション・
アルムラウシュ
(2001/07/22〜24)
 チロルの州都インスブルックから電車とバスを乗り継いで、シュトゥーバイ谷のノイシュティフトへ。ここの“I”で紹介をして貰ったホテルが少々離れた町外れにあるのでタクシーと思ったら、来たのはホテルの送迎車だった。アルムホーフというホテルの別館がペンションだった。
 朝夕食付きで約¥4300、しかも夕食は本館のレストランでフルコースの豪華版。出かけるのにはバス停が近くて便利。3連泊なのでワイン1本サービスしてくれた。
ガルニ・ブロイ(2002/07/19〜22)
 北イタリアのボルツァーノからバスでセルバに着いたのが、丁度お昼時だったため、“I”はドアーが閉まっていて3時までお休み。仕方なくとその付近を歩いてみた。とある小さなホテルのベランダに老婦人がいたので挨拶、声をかけてみた。
 このときは6人だったのでツイン3部屋, 朝食付き¥4000位、早速下見。こじんまりした部屋だが清潔、3泊申し込み結局4泊した。近くに町の体育館があり、そこのピザが安くて旨かった。
 ガルニというのは朝食付きの小さなホテルのことで民宿に近い。
ガルニ・ステラアルピナ
(2003/08/28〜31)
 ドロミテ街道沿いの町カナツェイの三ツ星ホテル。前年カナツェイからマルモラーダ山へのバス道中、このあたりでは珍しく京都在住のご夫婦に会い、お互いに情報を交換しあった。
 カナツェイに1週間程滞在されていたので、翌年宿のことを問い合わせこのホテルを教えていただいた。早速E−mailで紹介を受けた旨を伝え、4泊の申し込みをした。
 女主人が気さくな、綺麗なかたで、朝食付き\5200位。日本に帰ってからもこちらから送った写真の返事に、息子さんが山に登っている写真をE-mailで送ってきてくれた。
   
 ホテル・オリンピック
 (2003/09/01〜02)
 カナツェイの少し先のヴィゴ・ディ・ファッサに移動する日の朝、ステラ アルピナの女主人が電話をかけて知り合いのこのホテルを紹介してくれた。
 三ツ星の大きなホテルで朝夕食付き¥7500位。部屋やバスも広く気持ちが良い。山旅の終わりの2泊をゆったりと過ごした。
 あまり遠くでなければ同業どうしで紹介して貰えば双方とも安心だ。
 そのほか、夕方になって田舎の駅から少しはずれた場所に、ちょっとしたホテルを見つけ飛び込みで泊まったところ、意外と安く良い部屋で、階下の中華料理が旨かったこともあった。
 探し方もいろいろ、宿もいろいろ、思い出すといろいろと面白い。(作成者 村瀬忠男)