登り易くなった飯豊連峰の秘峰
   
えぶり差岳(1,636m)

       掲載日 2005年8月31日

飯豊連峰の地図

足の松登山口

大石山から鉾立とえぶり差

鉾立峰附近のお花畑

鉾立峰から大石山
 *上の写真はクリックすると大きくなります。

 えぶり差岳は何処から登っても深く、山好きを魅了する名山である。今夏当クラブ仲間3人(青木・内山・吉田)で奥胎内から登った。
 8月21日(日)。都内の目白駅前で朝7時15分に待ち合わせ、内山さんの車で出発する。時間があったので、途中の温泉を3軒梯子して、新潟県黒川村の奥胎内に夕方着く。

 胎内ヒュッテは木組風の瀟洒な5階建の「奥胎内ヒュッテ」に建替えられ、今年6月にオープン。更に、足の松登山口まで小型の乗合バスが入るようになっていた。奥胎内ヒュッテから徒歩1時間のところが、バスで10分弱である。開発が進むと相対的に山の魅力は減るものだが、この山はまだ厳しい山であることに変わりはない。

 明日は山頂のえぶり差小屋泊の予定できたが、足の松登山口までバスがあるので日帰登山に変更した。食糧はあるので奥胎内ヒュッテに素泊り。1人1泊3500円。部屋、大浴場、食堂などの諸施設は立派だった。

 翌22日(月)。夜半の大雨も朝には止む。ヒュッテ前から6時のバスに乗る。6時10分に登山開始。直ぐ足の松尾根に取り付くと、ブナ林の中の急峻な登りとなる。姫子の峰を過ぎると、痩尾根の急な登りが続く。大石山の山頂着9時40分。ここからは緩やかな起伏の稜線歩きとなり、高山植物の花も多くなる。前方には鉾立峰とえぶり差岳が聳え、後方には頼母木山から飯豊山へ続く雄大な主稜が続いている。色とりどりの花が咲き誇る稜線は、正に山上の楽園であった。

 鉾立峰を越え、えぶり差岳山頂の手前に、越後の山の開拓者藤島玄氏のレリーフと松方三郎氏による顕彰文がある。帰りのバス時間が気になり、少々急いだので予定より早く、山頂着11時10分。えぶり差小屋で昼食休憩をとり、往路を下る。足の松登山口発16時のバスで奥胎内ヒュッテへ戻り、同ヒュッテに連泊した。

 時々小雨のぱらつく曇天だったが、むしろ暑さをしのげて良かった。久恋の山の登頂を果たし、3人とも大いに満足した。なお、土、日、祝祭日には5時10分に奥胎内ヒュッテ前を通るバスがあり、これを利用すればもう少しゆっくり登れるだろう。(吉田博至 記)

 (参考)下記のホームページで奥胎内ヒュッテをみると、胎内交通や奥胎内乗合バスの時刻表なども掲載されている。黒川村観光協会のホームページ:
http://www.tainai.info

 (注)HP上 「えぶり」の漢字がでないので、「えぶり差岳」と記載した