レンゲツツジの彩る山
 鉢伏山と高ポッチ山
           掲載日 2005年7月26日

レンゲツツジと北アルプス

レンゲツツジ

レンゲツツジ

レンゲツツジ
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 八ヶ岳中信高原国定公園の鉢伏山と高ポッチ山は、山頂近くまで車が入り、山を歩く人には少々物足らない感はあるが、展望と高原を彩るレンゲツツジが見事であった。

 6月23日、朝からの小雨も岡谷ICをでるころにはすっかり上がる。鉢伏山荘前の駐車場で下車すると高原のさわやかな風が心地よい。緩やかな登りをゆっくり20分ほどで鉢伏山の山頂に着いた。たおやかに続く山頂一帯は、レンゲツツジの大群落で斜面がサーモンピンクに彩られて心が和む。田中澄江さんの『新・花の百名山』に選ばれただけに、その美しさと花の豊かさは格別である。

 遥かに、雪の残る穂高岳、槍ヶ岳、常念岳、後立山連峰や乗鞍岳、御嶽山などの大展望は感動的だ。北アルプスの山々をバックにレンゲツツジを写真に収める。かつて登った山を見ると当時の思い出が頭を過ぎり、懐かしさもひとしおであった。

 美ヶ原の台地が指呼の間にあり、王ヶ頭のアンテナ群が良く見える。カワラナデシコ、ネバリノギラン、などが目についたが、これからはニッコウキスゲやハクサンフーロ、マツムシソウ、ヤナギランなどが咲き、高原の彩りも変わっていきそうである。

 車で高ポッチへ移動し、徒歩10分ほどで高ポッチ山頂に着く。この山も数年前までレンゲツツジに被われていたそうだが、なぜか少なくなって枯木が目立つ。可憐なスズラン、ヒメイズイ、オランダミミナグサ、ウマノアシガタが咲き、鉢伏山を眺めると山名の由来が感じられた。

 高ポッチ高原は毎年8月に草競馬が開かれるそうで、今は牛が放牧され草を食む。のどかな風景に心を癒されて高原を後にした。崖の湯へ下り、温泉でゆっくりするのも一考だ。

 8月初めから中旬まで塩尻からバスがあるが、この時季以外は車かタクシーになる。少々不便であるが、美ヶ原にも劣らない北アルプスの展望を、冬の晴れた日に見に来たくなった。(作成者 伊東敬子)

 (参考) 塩尻市観光案内所 0263-54-2001、塩尻市観光協会 0263-52-1548