小さな島の低山
神津島の天上山 (572m)
              2005年6月5日作成

ヒメトケンラン


裏砂漠での
オオシマツツジ

新東京百景から
伊豆7島の展望

神津島港と天上山
(ありま展望台から
)
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  伊豆七島の一つ神津島は、朝8時に竹芝桟橋を高速船で発てば、約4時間後の正午頃神津島港に着く。天上山は登山と言うよりはハイキングの気軽さで歩ける山だ。宿の送迎車がすぐに黒島登山口まで運んでくれる。12時半に歩き始めるが、ここからは標高差280mの登りである。急傾斜だが道はジグザグに付けられていて歩きやすく、ぐんぐん高度を稼ぐ。

  青い空、紺碧の太平洋、涼風と全く申し分ないが、汗だくとなる。広大な山頂の一角に着くまで1時間とかからない手軽さだ。まず火口跡の千代(せんだい)池へ。渇水期なので水はない。ここが広々しているので13時半に遅い昼食をとる。千代池から暫く背丈の高い灌木の林を潜って進む。木陰にひっそりと小型のランが数株咲いていた(ヒメトケンラン)。

  灌木がなくなると視界が開け、開放感を味わう。裏砂漠と名付けられた地帯は平坦な白い砂地で、赤いオオシマツツジの群落が現れ、歓声が上がる。さすが花の百名山だ。なお白砂は非常に細かい。南に位置する御蔵島や噴煙を上げる三宅島が見える。ルートは断崖に沿って北に向かいやがて新東京百景展望地へ着き、ここからは白砂の櫛ケ峰の向こうに、北に位置する式根島、新島、利島、大島が重なって見えている。展望抜群とあって、賑やかに記念撮影が行われる。

  さらに進んで不動ノ池には中島に龍神が祀られているが、ここも水はなかった。池から5分の天空ノ丘で展望を満喫してから南へ向かう。表砂漠を一旦往復してから16時5分に天上山の最高地点572mに着く。三等三角点がある。下山は白島下山口へ。階段の遊歩道をどんどん下って約1時間で迎えの車に乗り、ほぼ5時間の行動を終えた。

  宿は島内唯一の温泉付き旅館。夕食は品数豊富で、特にアカイカの刺身、キンキの煮付けは好評だった。翌日は名所巡りで、島の北端の赤崎遊歩道から神津島港までと、反対側の多幸湾付近を歩く。
 最上の天候と紺碧の海を満喫してから午後の高速船に乗って帰京した。
 ( 作成者  堀江秀昭 2005.6.5 )