山旅の思い出196

   秋の気配を感じながら、奥多摩の静かな尾根を山に浸って歩く
  鷹ノ巣山 (標高1736m)  

     日程:2024年10月15日(火)  (掲載日:2024年10月30日)


満水の奥多摩湖

戸倉山の栗の大木

地面に落ちた沢山の栗

落葉松の黄葉は期待薄

消えたノボリ尾根の道形

霧に包まれる鷹ノ巣山

稲村岩尾根の道は封鎖中

三角点標石は積石の中

紅葉のカエデ

榾木に椎茸は無かった

 *写真はクリックすると拡大します。 *地図:鷹ノ巣山@原〜カヤノキ山(出典:国土地理院サイト)  鷹ノ巣山Aカヤノキ山〜奥沢(出典:国土地理院サイト)
                      鷹ノ巣山B奥沢〜峰谷橋(出典:国土地理院サイト)


 奥多摩の鷹ノ巣山は人気の山だが、奥多摩湖からせり上がる榧木尾根は静かで、山に浸って歩くことが出来る。
 7:25に奥多摩湖畔の倉戸山登山口から榧ノ木尾根に取り付いた。最近登山道は整備されたばかりのようだが、あまり踏まれていない。植林地の中を巻きながら尾根に出ると、足元には沢山のドングリが落ちていたが、ナラの木はキクイムシが穿孔を開け立ち枯れが目立つ。足元のドングリがおびただしいクリに替わって9:13に倉戸山に着いた。ここからは穏やかな尾根歩きでカラマツ林に入ったが、針葉が少なく今年の黄葉は期待できないと感じた。
 倉戸山から1時間で登り尾根が合流したが、この尾根の道形はすっかり消えていた。榧ノ木山のピークの側面を通過して、水根からの登山道を合わせて穏やかに登り、石尾根の縦走路に出た。この辺りの林床の笹は青々と復活していた。縦走路の踏み跡は両側から植生に覆われ始めていたので、この夏は登山者が少なかったようだ。しかし、雨量が多かったので雨水で登山道が抉れた場所もあった。
 山頂に着いたのが11:50だったが、ガスで展望は全くなく、時折薄くなった折に赤指尾根の中腹に峰集落が確認できる程度だった。そして、山頂はガレ場が広がっていたのだが、ワラビやカラマツなどが周辺から復帰しつつあった。下山を開始したのが12:25。山頂付近はカエデの紅葉が始まっていたものの、雲天では輝きが無かった。避難小屋近くの水場でお土産用に水を汲んで浅間尾根を下った。
 この尾根の両側にはシイタケ栽培場があるのだが、作業者どころか榾木に一片のシイタケも見られなかった。不思議に思っていたら榾木の上に猿の姿があった。どうやらシイタケは猿たちの食料になっているようだ。奥部落に降りたのが14:04。そこからなおも三沢、下り集落と辿り峰谷橋のバス停に着いたのが15:18だった。

                                            (記 富永 之廣 )