山旅の思い出193

   古の信仰を感じながら、早朝登山で榛名外輪山に登る
  烏帽子ヶ岳(標高1363m)  

     日程:2024年7月18日(木)  (掲載日:2024年7月30日)


麓より烏帽子ヶ岳を望む

登山口駐車場

登山口にある赤い鳥居

加護丸稲荷大明神に供えられた狐の陶器。

奥の院の鳥居

鳥居の奥にも狐が沢山

ノリウツギの花

分岐から山頂へ進む

山頂への登山道

烏帽子ヶ岳の山頂

 *写真はクリックすると拡大します。  *地図:烏帽子ヶ岳(出典:国土地理院サイト)


 榛名山の外輪山や側火山をすべて登りたいと願っているが、傘寿を迎えて衰え切った身体では容易でない。一つずつ登っているが、完登できるかどうかはなはだ心もとない。榛名山の外輪山、烏帽子ヶ岳は、23年8月26日に鬢櫛山に登ったあと鞍部まで行ったが、分岐をそのまま榛名湖畔に下山して未登となっている。山名からして最後の登りが厳しそうだが、なんとか頑張って頂上に立ちたいものだ。

 梅雨明け宣言がされたので熱中症を警戒して、車中泊で早朝登山をすることにした。登山口に路肩駐車して歩き始めたのは6時28分だった。すぐ先に赤鳥居がある。「加護丸稲荷大明神」とあった。次の2本の鳥居の先に祠のようなものがあり、小さい白狐が積み重なっていた。後ろの説明板には「平成14年10月20日 加護丸稲荷大明神 鳥居献上及び階段新設社修復名簿」として発起人や樵、大工、石工、左官などの名前が列記してあった。

 道はゆるやかな登りだが、直登なのですぐ汗が噴き出した。早朝でよかった。花は白花だけで、ヤマブキショウマが2本、ノリウツギが群落をなしていた。鬢櫛山との分岐に立ったのはコースタイムの倍近い7時13分になっていた。分岐は四辻となっていて、右は烏帽子ヶ岳、左は鬢櫛山、直進は梓山50分となっていた。愛用の折り畳み椅子を取り出して一本立てる。まだ冷えているフルーツトマトを口にした。うまい。

 分岐から先はさすが烏帽子、急坂が始まった。だが木段や木柱に張られたロープなどが整備され、快適に登れた。少し傾斜が緩み、ササ原を行くようになると山頂は近い。烏帽子ヶ岳の頂上に立ったのは8時25分だった。コースタイム50分のところ1時間57分もかかってしまった。ホームページには南が開けているとあったが、葉の落ちた冬のことだろうか。辛うじて榛名湖は窺えるが、展望というにはほど遠い。少し休憩をとって、山頂をあとにしたのは8時39分だった。来た道を戻り、登山口に着いたのは9時38分。榛名公園に立ち寄り、湖と外輪山を眺めながら早昼をとる。熱中症の心配もいらず、快適なハイキングを楽しめた烏帽子ヶ岳であった。
                                              (記 山本 進吾)