函南の原生林 <スケッチ山行>
  
 函南駅〜「函南原生林・学習の道入口」〜原生林の尾根道〜函南駅 
    
  日程:2019年12月24日(火)   (掲載日:2020年1月25日)


桑村小学校から富士山※

木立キャンプ場近くの観音滝

原生林入口※

ヒメシャラとブナの尾根道

樹齢500の捻れたアカガシ

大きな洞のヒメシャラ

樹齢700年の傾いだアカガシ

直幹に育ったブナ

ブナとヒメシャラ

アカガシとブナ

このアカガシも見事

紫水の池

天城の山を遠望する

箱根の山を振り返る

七体の観音様※

 *写真はクリックすると大きくなります。 ※付きは拡大写真をclickで更に拡大する。 函南原生林 案内pdf


8:30函南駅に降り立ち、東に下り東海道線と新幹線を潜り抜けて、学校のある高みを目指し登って行くと 桑村(そうそん)小学校だ。小学校の角から来光川に向けて下って行く。そこには「桑原薬師堂」、「観音堂/万年杉 不動明王」、「丸山城址」などの見所が点在していたが先を急いだ。木立キャンプ場近くの右手から二条に落ちてくる「観音滝」は地形図に滝の印がない。この辺りは地形図に「禁伐林」とあるが、杉の植林地だった。

11:13林道を登って行くと「函南原生林・学習の道入口」の標柱や解説板などが設置してあり、ここからは登山道になって欅の大木のある所に出た。どうやらここからが原生林らしい。左手に進み小さな沢から尾根に取り付くと、ヒメシャラにブナの大木が迎えてくれた。そしてすぐにアカガシの巨木が時計回りに捩れ異様な雰囲気と威容を誇っていたが、解説板には「目通り五m四十cm・・・樹齢五百年といわれています」とある。

辺りは落葉樹のブナやヒメシャラ、常緑樹のアカガシの混交林で林床はスズタケが密生している。尾根の最高点から下り始めるとまたアカガシの巨木があり、解説板には「目通り六m00cm・・・樹齢七百年といわれています」とあった。この木は左手に傾きながら枝を伸ばしているので、根元には相当な重力がかかっているだろう。そこから少し下ったところに、かつては日本一と言われたブナがあり「推定樹齢700年、幹周6.35m ・・・ブナの巨樹が聳えていた・・・」とある。この辺りのブナは直幹ですっくと天に向かっている。そういえばアカガシも直幹に成長しているので、風当たりなどにより傾いたり捩れたりするのだろう。

13:30函南駅に向かって下山開始した。道は尾根上の畑の中を行くようになり、愛鷹山も黒雲の下に見えるようになった。振り返れば箱根から伊豆半島に向かってなだらかな山脈が連なっている。道脇には小さなお堂があり、石造りの観音様が七体鎮座されていた。
     (記 冨永之廣)